SESフリーランスエンジニアの単価は、スキル・経験年数・職種・稼働条件によって大きく異なります。「自分の単価は市場相場と比べて適正なのか」「もっと単価を上げられるのか」という疑問に、2026年最新データをもとに徹底解説します。

SESフリーランス単価の基礎知識
単価の計算方式
SESフリーランスの報酬は多くの場合**月額単価制(人月単価)**です。
月額単価 = 1ヶ月の稼働報酬(例: 80万円/月)
時間単価 = 月額単価 ÷ 基準稼働時間(例: 80万 ÷ 160h = 5,000円/h)
多くの案件では**精算幅(清算基準時間)**が設定されています。
精算幅の例: 140〜180時間
・140〜180時間内: 固定で月額単価を受け取る
・180時間超: 超過分を時間単価で加算
・140時間未満: 不足分を時間単価で減算
精算幅は広いほど(例: 120〜200h)エンジニアに有利です。
職種・スキル別SES単価相場一覧【2026年】
バックエンドエンジニア
| スキル・経験 | 単価相場/月 |
|---|---|
| Java 3年未満 | 45〜60万円 |
| Java 5年 | 65〜80万円 |
| Java 10年以上 | 80〜100万円 |
| Python 3年 | 60〜75万円 |
| Python 5年以上 | 75〜95万円 |
| Go 3年以上 | 70〜90万円 |
| PHP 5年以上 | 55〜70万円 |
フロントエンドエンジニア
| スキル・経験 | 単価相場/月 |
|---|---|
| React 2年以上 | 60〜80万円 |
| React 5年以上 | 80〜100万円 |
| Vue.js 3年以上 | 55〜75万円 |
| TypeScript + React | 70〜90万円 |
| フルスタック(React + Node.js) | 75〜100万円 |
インフラ・クラウドエンジニア
| スキル・経験 | 単価相場/月 |
|---|---|
| AWS 2年 | 60〜75万円 |
| AWS 5年以上(SAP保有) | 80〜110万円 |
| GCP 3年以上 | 70〜90万円 |
| Azure 3年以上 | 70〜90万円 |
| Kubernetes / Docker | +5〜10万円(他スキルに加算) |
| SRE・DevOps 5年以上 | 85〜120万円 |
プロジェクトマネージャー・ITコンサルタント
| 役割・経験 | 単価相場/月 |
|---|---|
| PM(規模30名以下)3年 | 75〜95万円 |
| PM(規模50名以上)5年以上 | 95〜130万円 |
| ITコンサルタント 5年以上 | 90〜150万円 |
| PMO 3年以上 | 70〜90万円 |
データエンジニア・AI/MLエンジニア
| スキル・経験 | 単価相場/月 |
|---|---|
| データエンジニア 3年 | 70〜90万円 |
| データサイエンティスト 3年 | 75〜100万円 |
| MLエンジニア 3年以上 | 80〜120万円 |
| LLM・生成AI活用 3年以上 | 90〜140万円 |
単価に影響する7つの要因
1. スキルの希少性
市場に少ない技術スタックほど単価が高くなります。
希少性が高いスキル(2026年現在):
- 生成AI・LLM活用経験(GPT API, Claude API実装)
- Kubernetes本番運用経験
- レガシーシステム(COBOL, PL/1)の保守経験
- セキュリティエンジニア(CISSP, CEH保有)
2. 上流工程の経験
単価を大きく上げるのは要件定義・基本設計・アーキテクチャ設計などの上流工程経験です。
コーディングのみ: 60万円
コーディング + 詳細設計: 70万円
コーディング + 基本設計 + 要件定義: 85万円
アーキテクチャ設計 + チームリード: 100万円以上
3. 業界知識
金融・医療・官公庁などの専門性が高い業界での経験は、単価に+10〜20万円の効果があります。
4. 稼働形態
| 稼働形態 | 単価への影響 |
|---|---|
| 週5日常駐 | 基準値 |
| 週3日リモート+週2日常駐 | 同等〜-5万円 |
| フルリモート | -5〜10万円(案件による) |
| 週3日以下の稼働 | -10〜20万円 |
5. 資格
| 資格 | 単価への影響目安 |
|---|---|
| AWS SAA | +3〜5万円 |
| AWS SAP / DevOps Pro | +5〜10万円 |
| PMP | +5〜10万円 |
| 情報処理安全確保支援士 | +5〜8万円 |
| CISSP | +10〜20万円 |
6. 商流の深さ
エンドクライアントまでの間に何社挟まるかで、実質的な報酬が変わります。
エンドクライアント → あなた(直請け): 単価100%
エンドクライアント → 元請け → あなた(1社挟み): 単価85〜90%
エンドクライアント → 元請け → 二次 → あなた(2社挟み): 単価75〜80%
7. 継続稼働実績
同じクライアントで長期継続している場合、毎年の契約更新時に+3〜5万円の単価アップ交渉が現実的です。
単価交渉を成功させる具体的な方法

交渉のベストタイミング
契約更新の1〜2ヶ月前が最適です。クライアントが代替エンジニアを探すコスト・リードタイムを考えると、この時期は交渉力が高まります。
交渉の根拠を3つ用意する
根拠①:市場相場との比較
「同スキル・同経験年数の市場相場は〇〇万円です(レバテック参考)」
根拠②:プロジェクトへの貢献
「直近○ヶ月で〇〇の実績を上げました」
根拠③:スキルアップの証明
「○○の資格を取得し、〇〇の技術を新たに習得しました」
SES営業担当者の交渉術
SES営業としてクライアントと単価交渉する際のポイント:
クライアントへの交渉:
- 「採用コストとの比較」を提示(採用活動の平均コスト: 50〜100万円)
- 「代替要員の調達リードタイム」を伝える(優秀なエンジニアは1〜3ヶ月待ち)
- 「継続稼働による学習コスト削減」を強調
エンジニアへの交渉(単価を下げてもらう必要がある場合):
- 案件の魅力(技術成長・有名クライアント・チーム環境)を正直に伝える
- 長期稼働の見込みを示す
- リモート比率・稼働日数の柔軟性を提示
単価を上げるための実践的ロードマップ
今すぐできること(〜3ヶ月)
- AWS SAA / CLFなど取りやすい資格の取得
- GitHubで個人開発・OSSコントリビューション開始
- 現案件で新しい技術・役割に自主的に挑戦
中期的な取り組み(3〜12ヶ月)
- 上流工程(基本設計・要件定義)の経験を積む
- チームリードや後輩指導の役割を引き受ける
- 専門分野の資格(AWS SAP / PMP / 情報処理資格)の取得
長期的なキャリア設計(1〜3年)
- 特定業界(金融・医療・官公庁)の専門知識を深める
- 生成AI・Kubernetes・セキュリティなど希少性の高い技術習得
- フリーランス → 技術顧問・コンサルへのキャリアシフトを検討
単価相場の調べ方
信頼性の高い情報源を使いましょう。
| 情報源 | 特徴 |
|---|---|
| レバテックフリーランス | 案件別の公開単価が多く参考になる |
| Midworks | 保険・税金込みの実質単価感がわかる |
| SES営業コミュニティ | リアルな現場の相場感を聞ける |
| ビジネスパートナーへのヒアリング | 最もリアルだが情報の偏りに注意 |
まとめ
SESフリーランスの単価はスキルの希少性・上流経験・資格・業界専門性で決まります。現在の単価が市場相場より低い場合は、以下の3ステップで改善しましょう。
- レバテック等で市場相場を調べる(根拠を数字で持つ)
- 資格取得・新技術習得でスキルを証明する(交渉の裏付け)
- 契約更新1〜2ヶ月前に交渉する(タイミングを逃さない)
単価交渉は準備と根拠が全てです。今日から市場相場のリサーチを始めましょう。